2014年11月アーカイブ

特殊蹄鉄の造鉄

 11月に入り、基本的な蹄鉄である標準蹄鉄(新標準蹄鉄05タイプ)の造鉄がほぼできるようになったところで、

ステップアップして3種類の特殊蹄鉄の造鉄にチャレンジすることになりました。

 「鉄臍蹄鉄(てっさいていてつ)」は、鉄尾を折り曲げて、接地面側に「鉄臍」という突起を設置した蹄鉄です。

今回造鉄した特殊蹄鉄の中で一番作りやすいものでしたが、この鉄臍の形状を規定の形状の台形に整えることや接蹄面を平らに仕上げることが大変でした。

鉄臍蹄鉄

鉄臍.jpg

「厚尾蹄鉄」は鉄尾に向けて徐々に鉄枝の厚みが増すようにした蹄鉄です。

厚尾部分を作製する際に、鉄枝の中央部に凹みができてしまうので、

そこを調整するのが大変難しく、また、鉄臍蹄鉄同様に接蹄面を平らにするのも大変でした。

厚尾蹄鉄

厚尾.jpg

「連尾蹄鉄」は両方の鉄尾を鍛着させた蹄鉄で、

10月に来日したクリス先生から、鍛着の際のコツを教わっていたので、

鍛着はほぼ成功させることができました。ただ、鍛着後に、蹄鉄の形状を整えるのが難しく、みんな苦戦しながら造りました。

連尾蹄鉄

連尾.jpg

今回造鉄した3種類の特殊蹄鉄は、肢蹄や歩様の異常の時に使用することのある蹄鉄です。

センターを修了して、現場で働くようになった時に、異常な馬の装蹄の際に手際よく造鉄できるように、

練習を積み重ね、マスターするように頑張ります。

競馬場の見学

 11月8日に東京競馬場、11月21日に大井競馬場の見学に行ってきました。

 東京競馬場では、出走馬の後について、装鞍所、パドック、馬場の順に見学し、その後は、レース後の出走馬の目の洗浄、

ドーピングのための検体採取の状況も見て、レースの仕組みが理解できました。そして、その中には、装蹄師も待機しており、

レース当日にも出走馬がベストな状態でレースに臨めるように働いていることも分かりました。

東京競馬場装鞍所.jpg

(東京競馬場装鞍所にて)

大井競馬場では、競馬の非開催日の装蹄師の仕事や施設を見学させていただきました。

数名ずつのグループに分かれ、それぞれ開業装蹄師さんについて各厩舎に行き、装蹄作業を見学しました。

馬にストレスがかからないように、洗い場や馬房の中で迅速に作業を進めており、私達の装蹄がいかに遅く、

馬にストレスを与えているのかが分かりました。また、須崎先生の鎌型蹄刀の作製や単独造鉄も見学し、鍛冶技術の奥の深さを垣間見ることができました。

大井 須崎先生実演.jpg

大井競馬場の装蹄工場は、ここの開業装蹄師だけでなく、厩舎関係者の方も集まり、楽しそうに競馬や装蹄に係わる情報交換をしていました。

馬の関係者が集まる輪の中では、言葉で自分の仕事を説明することの重要性を実感しました。

両方の競馬場を見学させていただき、とても多くの関係者の支えや努力があって公正な競馬が開催されていることが分かりました。

私たち20期生の多くは、センターを修了後、競走馬に関係した装蹄師の下で働くことになりますが、

競馬の施行や競馬場での装蹄師の仕事についても知らないことが多かったので、とても実りの多い見学でした。

今回の見学でお世話になった東京競馬場ならびに

大井競馬場の関係者の皆様にお礼を申し上げます。

今回は、H.S.とN.S.の二人でお送りしました。