2016年6月アーカイブ

6月2日と3日の2日間、タイトルの通り、現役競走馬のLIFEスタイルや装蹄、公正競馬のための日常管理などを理解するため、茨城県にある日本中央競馬会(JRA)美浦トレーニングセンター(以下美浦トレセン)に見学に行きました。この美浦トレセンは、JRAに出走する現役競走馬が、レースに備えて日々トレーニングをする競走馬の前線基地とも言える場所です。

トレセン走路.JPG

美浦トレセン到着後、まず、開業されている認定装蹄師さんの仕事を見学させて頂きました。装蹄作業は全く無駄がなくスピーディーで、お弟子さんとも息のあった連携でした。敏感な競走馬に対して、装蹄のストレスを感じさせないことも大事であることを学びました。その後、競馬の公正確保のために、このトレセンで行われている様々なシステムに関する講義を受けました。数分間のレースで大きなお金が動く世界ということもあるので、そのセキュリティの厳しさや馬の薬物に対する規制が多いことにも納得しました。













2日目は朝から調教の様子を見学させていただきました。大勢の人馬が一斉にトレーニングするので、事故が起こらないように施設の管理やルールが徹底されていました。調教見学の後は、各種の馬場やプールなど、様々な調教用施設に連れて行っていただき説明を受けました。競走馬のトレーニングや健康管理のために、あらゆる視点から様々な施設が完備されていることを知ることができました。

施設見学の次は、会議室をお借りして、JRAの職員装蹄師である藤田先生から、トレセンを中心とした装蹄師の仕事内容やJRAで認可されている競走用蹄鉄に関する規定についての講義を受けました。競走用の蹄鉄は、厚みや重さ・接地面の突起物の長さなど、厳しい制限があり、承認を受ける必要があるとのことです。承認を受けた蹄鉄以外で、特別な装蹄療法などの目的で使用される蹄鉄は、事前にJRAから承認を得る必要があるそうです。

藤田先生の講義.JPG
















最後は、トレセン内の競走馬診療所を見学させて頂き、馬用の手術台や様々な器具を見て、日々進歩している馬の獣医療の技術に驚きました。手術台.JPG
















普段立ち入ることのできない美浦トレセンのバックヤードや競走馬の生活を知り、装蹄師の卵として、今後の講習会におけるモチベーションを大いに高めることができました。この装蹄師認定講習会を修了した後の進路については、まだ悩んでいる講習生もいますが、今回の見学で刺激を受けたとともに現場の仕事の一端を知ることができてとても参考になりました。この見学研修を通して、現場で必要とされている装蹄師についても、その一端を感じることができました。ここで学んできたことを、糧にまた明日から実習、講義共に頑張っていきます。
走路の見学.jpg


















装蹄教育センターで行う装蹄師認定講習会の教育の目玉の一として、カリキュラムの中に年間40時間以上の乗馬実習が含まれています。この乗馬実習は、単に馬に乗るテクニックを身につけるためではなく、装蹄と深く関わる"馬の動きと馬体に加わる様々な力を体感する"ことが目的です。そのため、まず、運動学などの講義で馬の動きを十分に勉強してから、乗馬実習を受けました。脚の運びの違いによる常歩(walk)、速歩(trot)、駈歩(canter)、歩襲(gallop)とそれぞれの歩法による馬の背骨の動きや重心の位置の違いを教わり、それを理解すべく4月後半から月2回程度、7月中旬まで乗馬をさせていただきます。

肢の動き.JPG

実習では経験者は部班運動(複数頭での運動)で駈歩までを、また、未経験者は最初に動きだしと停止の合図を出すことと調馬索を使っての速歩までの運動を行っています。未経験者は、初めは馬の上でバランスをとるのが精一杯で、馬の動きを考える余裕はありませんでしたが、1回毎の実習で、少しずつ馬の動きを体で感じられるようになり、バランスがとれるようになってきました。自分も上手くは乗れないのですが、JRA競走馬総合研究所から来ていただいているベテランの指導者から的確なアドバイスをしてもらえるので、大変勉強になっています。

この乗馬実習は、講義で習った馬の動きについて身をもって理解することができるので、馬にとってのベストな装蹄を考えるとともに、騎乗者の立場からも装蹄をイメージできる大切な機会だと思います!

1人で乗れるようになったYくん.jpg































残りの乗馬実習では、少しでも深く馬の動きを理解するとともに、乗馬テクニックも上げることができるように頑張りたいと思います!