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長いゴールデンウィークの休みも終わると、すぐに競走馬総合研究所での削蹄実習がありました。

初めて使う鎌.jpg


















前回の総研での削蹄実習では、ヤスリで蹄を削る鑢削(ろさく)をメインに教えていただき、今回は、いよいよ鎌形蹄刃を使用した削蹄となりました。もちろん、先生から削蹄する部位を指示していただきながらの作業でしたが、各自、思い通りにうまくいかない現実を改めて知りました。鎌がうまく研げていないため蹄が削れなかったり、馬を保定できる体力が不足していたり、蹄の名称を覚えていないため、先生の指示が理解できなかったりと、さんざんでした。このように、多くも問題を抱えている私たちですが、一つずつそれを克服して、装蹄師としてスタートできるように頑張っていきます。

 総研から、八汐寮に戻ってからは、さっそく、馬の蹄の名称を再確認するため、各自、ノートに蹄の模式図を描いて勉強に励みました。

蹄の名称.jpg





























装蹄教育センターでの講習を中心に私たちの日常生活は回り始めていますが、4月27日と28日の2日間、初めて教育センターから出て、外部施設で実習をさせていただきました。初外部実習先は、JRA競走馬総合研究所(以下、総研)です!!

総研厩舎前.jpg

















「あれ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。装蹄教育センターは、総研の敷地内にあるのですが、実は、昨年の12月に総研が宇都宮から30㎞位南の下野市(旧栃木支所)に移転してしまったのです。私たち教育センターの講習生のために、6頭の乗馬と管理する職員の方を宇都宮の「旧総研」に残してくれていますが、殆どの繋養馬が下野市に移動してしまいました。そのため、毎月、2日間、これらの馬の削蹄をさせていただくために総研に行くことになります。

今回は、初めて総研に入ることにもなるので、まず、この研究所の目的や施設などについて説明していただきました。馬に関する様々な研究が行われていることを知ることができました。

実習は、乗馬や研究馬として繋養されている約40頭のうち、私たち講習生が手をつけてもいいものをお借りして、教育センターの先生方と総研に勤務されている装蹄師である荻島先生の指導の下で行いました。基本的にここの馬たちは、跣蹄(せんてい:蹄鉄をはいていない"はだし"の状態)で飼養されているので削蹄の実習となります。



削蹄実習.jpg

















朝の飼養管理実習の際に馬の肢を上げて保定の練習をしていますが、それ以外、教育センターの実習で1度だけ実馬装蹄実習を経験しただけなので、総研の削蹄実習では、何度も馬に飛ばされたりもしました。徐々に慣れて行くとは思いますが、努力を怠らず頑張っていきたいと思います。

新品の鎌形蹄刀.jpg入講してから2週間が経ち、本格的に学科講義や実習も始まりました。専門的な内容なので新鮮である反面、戸惑うことも少なくありません。特に、実習では、初めて使う装蹄・造鉄の工具がとても特殊で、名前や使用手順を覚えたり、手入れをしたりするのが大変です。その中でも、日常の装蹄作業の中で最も使用頻度が高く、調整が大変なのが「鎌型蹄刀」だと思います。業界では「鎌」と呼ばれることが多く、世界でもこの道具を使って蹄を切るのは日本を含めたアジアの数か国だけだとのことです。




研ぐ!!.JPG




















蹄を削るための刃物が切れないと、装蹄師としての仕事は始まりません。そこで、初めて実際の馬の装蹄実習を行う前に、鎌研ぎを教わりました。左手で鎌を固定し、右手に握った砥石で研いでいきます。一見簡単そうですが、左手は鎌が動かないように完全に固定し、右手は砥石が平らな面として、鎌の刃に当たるようにしなくてはなりません。この鎌研ぎの作業がとても難しく、私たちが研ぐと、砥石がまっすぐ鎌の刃に当たらないので、刃の部分が丸くなってしまいます。装蹄する前に、超えなければいけない大きな壁ができてきたように感じました。