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2012.09.04

もう一つの"Road To London" PartⅡ-そこで見つけたモノ

もう一つの"Road to London"PartⅡ
そこで見つけたモノ

 9月16日、浅川信正さんからメイルが届いた。
「6日、無事に帰りました。いろいろ貴重な経験をすることが出来ました。出場出来ただけでも信じられない気がします。この経験を今後何かに生かせればと思っています。あの事故から7年の月日が経ったのに、思えば昨日の事のような気がします。何かの目標を持つことで、月日はあっという間に過ぎ去るものだと感じました」
 浅川さんは、9月3日、愛馬「ロサド」にまたがって、パラリンピックの馬術フリースタイルに出場。自ら選んだ楽曲に合わせて、4~4分半の規定時間内に、「蛇行」や「巻乗り」などの課題をこなす。下半身が自由にならず、鞍の上で座っているのも困難な状況での演技。それでも浅川さんとロサドは時に軽快に、あるいは大胆に演技をこなした。結果は12位ながら、会場を埋め尽くした観衆から大きな拍手を浴びた。
 下半身不随という重度障害で、医者にも止められていた乗馬。それでも不屈の闘志で逆境を乗り越え、ついに夢舞台に立った浅川さん。逃げられない運命を嘆くことなく、それを逆手に取った浅川さんの生き様に、ただただ敬服。彼からのメイルの末尾には、こう綴られていた。
「健常だったら出ることは出来なかった最高の舞台。大怪我をしたからこそ、それが実現した。怪我も夢を叶えるための神様の贈り物だったと思います」